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定款の事業目的はどこまで書く?許認可・融資・将来事業の決め方

6 時間前
読了時間: 5分
定款の事業目的を現在の事業・将来事業・許認可事業に分けて整理するアイキャッチ画像

会社設立時の定款には「目的」を記載します。ここには、会社が何を事業として行うのかを記載しますが、「今やっている事業だけでよいのか」「将来やるかもしれない事業まで入れるべきか」と迷う方は少なくありません。


結論としては、現在行う事業を具体的に書き、近い将来に実行する可能性が高い事業を必要な範囲で加え、許認可が関係する事業は申請先の要件まで確認してから文言を決めるのが実務的です。


定款の「目的」は必ず記載する事項


株式会社では「目的」は定款の絶対的記載事項であり、設立登記でも登記事項になります。合同会社でも同様に、目的は定款に必ず記載する事項です。


法務省は、現在の会社法では会社の目的が具体的かどうかについて登記申請時に審査しない一方、記載内容によって官公庁への届出や取引などで不都合が生じる場合があるため注意が必要と案内しています。


事業目的はどこまで具体的に書けばよい?


登記だけを考えると、以前より目的の具体性に関する審査は緩やかです。しかし、会社設立後には登記事項証明書を金融機関、取引先、許認可の申請先などへ提出する場面があります。そのため、「何をする会社なのか」が第三者にも理解できる表現にしておく方が説明しやすくなります。


  • 現在、実際に行う事業は具体的に記載する。

  • 数年以内に開始する可能性が高い関連事業は、必要に応じて加える。

  • 全く関係のない事業を大量に並べることは避ける。

  • 許認可が必要な業種は、申請先が求める事業内容との整合を確認する。


許認可が必要な事業は設立前に確認する


事業目的で特に注意したいのが、行政の許認可・登録が必要な業種です。定款の目的にどのような文言を入れるべきかは、業種や申請先によって扱いが異なります。


たとえば京都府内で宅地建物取引業を営む場合には免許が必要です。建設業についても、一定の要件を満たす工事を請け負う場合には建設業許可の手続があります。会社を作ってから「目的の記載が申請内容と合わない」と気づくより、設立前に担当窓口や専門家へ確認する方が効率的です。


  • 宅地建物取引業など、免許・登録が必要な事業を行う予定があるか。

  • 建設業など、許可区分や業種区分を事前に整理する必要があるか。

  • 人材紹介、古物、飲食、旅行、運送など、個別法令の対象となる事業がないか。

  • 設立直後に申請する許認可がある場合は、その申請先へ目的文言を事前確認する。


融資・銀行口座では『説明しやすい目的』にする


金融機関の審査基準は各社で異なりますが、法人口座の開設や融資の場面では、事業内容を説明する資料の一つとして登記事項証明書を提出することがあります。


たとえば実際はITコンサルティングだけを行う会社なのに、不動産、飲食、建設、輸出入など多数の無関係な目的を並べていると、事業計画との関係を追加で説明する必要が生じることがあります。将来の可能性を残しつつも、「この会社が何をするのか」が伝わる内容を意識しましょう。


将来の事業はどこまで入れる?


会社設立後に目的を追加することはできますが、定款変更と変更登記が必要になります。近い将来に実施することが具体的に決まっている関連事業であれば、設立時に入れておくことで後の手間を減らせます。


一方、「いつかやるかもしれない」というだけで無関係な事業を何十個も並べる必要はありません。現在の事業と、その延長線上で現実的に予定している事業を中心にまとめると、定款も登記簿も分かりやすくなります。


事業目的を決める5つの手順


  • 現在、売上を立てる予定の事業をすべて書き出す。

  • 今後2〜3年程度で実施する可能性が高い関連事業を整理する。

  • 各事業について許認可・届出・登録の有無を確認する。

  • 許認可がある場合は、申請先の最新要件と目的文言の整合を確認する。

  • 第三者が読んでも事業内容を理解できる表現に整える。


目的の記載例を考えるときの注意


目的は会社ごとの実際の事業に合わせて作る必要があります。他社の定款をそのままコピーするのではなく、自社の事業計画、許認可、取引形態に合わせて調整してください。


たとえばWeb制作会社であれば、「ウェブサイトの企画、制作及び運営」「インターネットを利用した広告及びマーケティング支援」など、実際に提供するサービスが想像できる表現に整理できます。将来EC事業を行う予定が具体的であれば、関連する販売事業を追加する、といった考え方です。


京都で会社設立を予定している方へ


定款の事業目的は、単なる登記上の文章ではなく、許認可、金融機関、取引先への説明にも関係する会社の基本情報です。設立費用だけでなく、将来の事業計画まで確認してから決めることをおすすめします。


丸岡稔弘税理士事務所では、京都で会社設立を予定している方について、事業計画、資本金、創業融資、決算期、設立後の税務まで含めた整理をサポートしています。許認可が関係する場合は、必要に応じて各専門家・行政窓口への確認も含めて進めましょう。


参考出典


法務省「株式会社の設立手続(発起設立)について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00134.html


法務省「会社法の施行に伴う会社登記についてのQ&A」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji92.html


法務省「合同会社の設立手続について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00141.html


京都府「宅地建物取引業免許に関する諸手続」 https://www.pref.kyoto.jp/kenchiku/16000028.html


京都府「建設業許可」 https://www.pref.kyoto.jp/kensetugyo/kensetugyoukyoka/sinseisyorui.html

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