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株式会社と合同会社、京都で設立するならどちら?費用・信用・運営を比較

21 時間前
読了時間: 6分
株式会社と合同会社を京都で設立する場合の費用・信用・運営の違いを比較したアイキャッチ画像

京都で会社を設立するとき、株式会社と合同会社のどちらを選ぶべきかは、設立費用だけでは決められません。取引先が会社形態を指定していないか、将来は外部出資を受けるのか、共同経営者とどのように意思決定するのかまで考えて選ぶ必要があります。


この記事では、2026年10月時点の法務省・法務局・国税庁・日本公証人連合会の公表情報を基に、株式会社と合同会社を「費用」「対外的な説明のしやすさ」「運営」「将来の資金調達」の4つの視点で比較します。


先に結論|設立費用だけなら合同会社、将来の株式活用まで考えるなら株式会社


  • 初期費用を抑え、少人数で機動的に運営したい場合は、合同会社が候補になります。

  • 将来、株式による外部出資、ストックオプション、株式上場などを考えている場合は、株式会社が基本的な選択肢になります。

  • 取引先・許認可・金融機関・採用などで会社形態に条件がある場合は、費用より先にその条件を確認します。

  • 税務上は、会社形態だけで株式会社・合同会社のどちらかが一律に有利になるわけではありません。


設立費用の違い|最低額ベースでは合同会社が10万円以上低くなることも


設立登記の登録免許税は、株式会社も合同会社も原則として資本金の0.7%です。ただし最低額が異なり、株式会社は15万円、合同会社は6万円です。最低額ベースでは、この時点で9万円の差があります。


さらに、株式会社の設立時定款は公証人の認証が必要ですが、合同会社の定款は公証人の認証が不要です。株式会社の定款認証手数料は、資本金等に応じて原則3万円・4万円・5万円です。


なお、資本金等が100万円未満で、発起人が全員自然人かつ3人以下、発起設立、取締役会非設置という一定の条件をすべて満たす株式会社では、定款認証手数料が1万5,000円になる制度があります。


したがって、登録免許税の最低額と定款認証手数料だけを単純比較すると、株式会社は少なくとも16万5,000円程度、合同会社は6万円からとなり、条件によって10万5,000円以上の差が出ます。これは電子定款を前提とした単純比較で、証明書取得費用や専門家報酬などは含めていません。


比較① 設立費用


  • 株式会社:登録免許税は資本金の0.7%、最低15万円。

  • 合同会社:登録免許税は資本金の0.7%、最低6万円。

  • 株式会社:設立時の定款認証が必要。

  • 合同会社:設立時の定款認証は不要。

  • 費用を最優先する場合、合同会社の方が初期負担を抑えやすい。


比較② 「信用」は会社形態だけでは決まらない


「株式会社の方が信用されやすいですか」という相談は多いですが、信用力は会社形態だけで決まるものではありません。決算内容、資本金、事業実績、代表者の経験、資金繰り、取引履歴など、実際の経営内容が重要です。


一方で、取引先の社内ルール、業界慣行、求人時の見え方などによっては、「株式会社であること」を前提にしているケースがあります。大手企業との取引や入札・加盟・代理店契約などを予定している場合は、設立前に相手方の条件を確認しておく方が安全です。


つまり、「株式会社なら信用が高い」「合同会社なら信用が低い」と一律に考えるのではなく、自社が今後付き合う取引先や採用市場で、会社形態が実際に判断材料になるかを確認することが大切です。


比較③ 運営と意思決定|合同会社は内部設計の自由度が高い


株式会社では、株主総会と取締役を置くことが基本となり、所有者である株主と、経営を担う取締役という構造で運営します。小規模な株式会社でも、会社法に沿って株主総会や役員に関する手続を行う必要があります。


合同会社では、出資者を「社員」と呼び、定款で別段の定めをしない限り、社員が業務執行に関与する仕組みです。業務執行社員や代表社員、複数人での意思決定方法などを定款で設計できます。


1人または少人数で経営し、出資者と経営者を分ける必要がない事業では、合同会社の仕組みがシンプルに感じられる場合があります。一方、共同経営では、意思決定・利益配分・持分譲渡・退社時の取り扱いを定款で曖昧にしないことが重要です。


比較④ 将来の増資・外部出資・承継


将来の資金調達方法まで考えると、会社形態の違いが大きくなります。株式会社には株式があるため、新株発行による出資受入れや、株式の譲渡を使った資本政策を設計できます。


合同会社には株式がありません。新しい社員を加えることはできますが、ベンチャーキャピタル等から株式出資を受けること、ストックオプションを活用すること、株式上場することを前提にするなら、株式会社の方が制度上わかりやすい選択です。


また、創業者1人で始める場合でも、将来家族や従業員へ事業を引き継ぐ予定があるなら、持分や株式をどのように移すのかまで考えておくと、後から会社形態を変更する負担を減らせます。


京都で設立するなら、会社形態を決める前に確認したい5項目


  • 設立時に負担できる実費はいくらか。

  • 主要な取引先に会社形態の指定がないか。

  • 出資者・共同経営者は何人か。

  • 将来、外部投資家から資金調達する予定があるか。

  • 株式・持分を将来誰に引き継ぐ予定か。


この5項目を整理すると、「とにかく安く作りたいから合同会社」「何となく有名だから株式会社」という決め方を避けやすくなります。


特定創業支援等事業を使える場合は、登録免許税の軽減も確認


京都市の特定創業支援等事業の要件を満たす場合、会社設立時の登録免許税が軽減されることがあります。株式会社は最低15万円から7万5,000円、合同会社は最低6万円から3万円になるため、通常時とは費用差の見え方も変わります。


前回の記事「京都市の特定創業支援等事業で会社設立費用はいくら下がる?」では、証明書取得から登記日までの逆算方法も解説しています。

https://www.kigyo-yushi.com/post/京都市の特定創業支援等事業で会社設立費用はいくら下がる?


京都で会社設立を検討している方へ


株式会社と合同会社は、どちらが常に優れているという関係ではありません。初期費用、取引先要件、共同経営の方法、将来の資金調達や承継まで含めて、自社に合う形態を選ぶことが重要です。


丸岡稔弘税理士事務所では、京都で会社設立を予定している方について、事業計画、必要資金、資本金、創業融資、設立後の税務まで含めて整理するご相談を承っています。会社形態で迷っている段階でも、予定している取引先や出資者数、将来の資金調達方針を確認しながら一緒に整理できます。


参考:一次情報


国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm


法務省「株式会社の設立手続(発起設立)について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00134.html


法務省「合同会社の設立手続について」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00141.html


日本公証人連合会「定款の認証に要する費用」 https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow09_4/9_4_q03


日本公証人連合会「会社の定款手数料の改定」 https://www.koshonin.gr.jp/chg_teikanfee

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